母(ババ・90歳)と暮せば~ざわざわ介護日記~

実母と暮すフルタイム勤務のキャリアコンサルタント日記

シミには「タコの吸出し」が必!とババはいう


「きれい」と言われることへの異様なこだわり


人を貫くほめられたい₍承認欲求)ポイントというのは
年を経ても変わらないようです。


ババは若い頃は美容部員をしていたくらい
(昭和30年代ですから、先駆けですね)
美容にこだわりがあります。
確かに授業参観にやってくるババはおしゃれで、
自慢の母でもありました。


こだわりは90歳の今でも変わらず、
私の知らない美容器具や化粧品が
化粧ケースにぎっしりつまっています。


朝起きて顔を洗うと念入りに
化粧が始まります。
ある時、新たにシミができたと騒ぎ、
私に「たこの吸出し」を買えとリクエスト。


なんだそれ? とアマゾンで調べると
確かにありました。
緑色の軟膏をシミにガーゼで
貼り付けるというババ独自の療法(?)
らしいです。



何日か不気味な療法は続きましたが、
やがて飽きたらしく、
シミは放置されています。


確かに、きれいなおばあさんでいようという
意識は大事だとは思いますが、
メーカーや化粧品を指定されて
Amazonで注文する私の
基礎化粧品はオールインワン一つだけ…。


一人暮らしをしていたババのマンションには
足の踏み場もないほどの通販購入品が
あふれていましたっけ。


先日は、デイサービスで男性の利用者に
「いつおおきれいですね~」と
言われたと喜んでいました。


「若い、きれい」
このことばは魔法のようにババを少女にさせるのでしょうか。
それにしても、それが90歳まで持続可能なアイデンティティとは・・・


果たしてタコの吸出しの次に来る美容法は
どんなものでしょうか。

確定申告、ババの医療費の多さにたじろぐ


ババの病院の領収書の束は半端なく多く、
休みの日には朝から格闘確定申告の資料と格闘。


しかもちゃんと資料が揃わず、
私の髪は逆立っています。


こんな束を抱えた高齢者は
どうやって申告しているんでしょうか。


それでもまだ医療費の通知が来るので
かなりのもれは防げるようになりました。


コロナで電話診療もできるようになってきた
病院もあります。
処方箋だけでなく、まずは電話で
不安の受け止めをしてもらえたら
薬が必要ないケースも多々あるかもしれません。


申請のサポートもなく
ひたすら病院通いをしている高齢者が
医療費削減のためにできることは
まだまだたくさんありそうです。


ともあれ、申請が終わるまで
ババの部屋の捜索と私の髪の逆立ちは
終わらないのでした。

わかってはいても、トホホなときもあります

朝出勤前の慌ただしい時間をぬって

ババの朝、昼、時には夜までの食事の用意を

してからでかけます。


本日は前日夜にミートボールのトマト煮を

作っておき、出かける前にババに

伝えたのですが、

帰宅するとフライパンに不思議な炒めものが

作ってありました。


どうやらまたご飯がない、死にそう!

モードで出勤が遅い孫娘に訴えたようです。


鍋のミートボールは後で気づいたとか。

私の出勤前にちゃんとご飯とおかずのことは

伝えたのに、すっかり忘れたようです。


明らかに日々記憶がおぼつかなくなり、

昼間一人で置いておくのに不安がつのります。  


キャリアの面談でも介護離職の相談で、

泣く泣く仕事を手放す方のなんと多いことか。


やはり介護はもっと社会化していく

必要があると痛感します。


親のこともそうですが、自分自身も

どのような被介護者になるのかを

想定して、そのための備えをして

おかなくては。


ババも若いときは


子どもの世話にはならない!


と宣言していたのですから。


渾身の作であるミートボールは

明日に繰越となりました。